ある日の年長クラスさんグループ療育での一コマです。
『今日はみんなでダンスをするよ!』『どこでもいいよ。好きな所に立ってね』と支援者がいいました。
子どもたちはというと・・・・・❓
『どこに立てばいいのかな❓』というような顔をしてなかなか立つ位置が決まりません。
『お友達にぶつからないように立てばいいんだよ』と声掛けしても子どもたちは・・・・❓
そこで立ち位置にビニールテープで印をつけ、『この赤いテープの所に一人ずつ立ちます。』と言うと・・・
『赤いテープの所で踊ります』と言うと・・・
結果、お友達とはぶつからずに踊れたのですが、子どもたちは『線からはみ出してはいけない』と思いのびのびと踊ることができなかったのです。
さらに分かりやすく具体的にするには下のイラスト(イラストの円は小さいですが)のように大きな円を作り『この丸の中で踊っていいよ』と声掛けをするとさらに具体的になりのびのびと踊ることができるでしょう。
今回のお話は、『抽象的な言葉の難しさ』に焦点をあててみました。
『どこでもいいよ。』『好きな所に』『そこ』『あそこ』などといった言葉は、子どもにとっては抽象的で理解しにくいことがほとんどです。特に幼児期の子どもたちは、抽象的な概念を理解する能力が十分に発達していないため、具体的な例や状況を示すことが重要となります。ですから『赤いテープの所に立つ』といった視覚的に分かりやすく具体的に説明すると理解しやすくなるのです。
下は小学生クラスさんの一コマです。さすが小学生さんですね!!お友だちにぶつからないように考えて踊ることができていますね💮
『幼児期は、このように工夫をしても上手くいかないこともあります。小学生のご様子のように、後にできるようになるための準備・練習の時期です。このような積み重ねが、後の〝できた!〟につながっていることがご覧いただけたと思います。ゆっくりでもOKなので、コツコツと積み重ねていきましょうね。』